フリーランス新法「返品禁止」とは?成果物を返品される・修正を無限に求められる問題を解説
メタディスクリプション: フリーランス新法が禁止する不当な返品・無限修正義務とは何か。「気に入らなければ返品可」「追加費用なく何度でも修正」という条項のリスクと対策を解説します。
納品後に「やっぱりいらない」は通用しない時代へ
ロゴデザインを何十時間もかけて作り上げ、納品した。すると「方向性が変わったので不要になりました」と言われ、報酬を支払ってもらえなかった——こういったトラブルは、フリーランスのデザイナーやライター、エンジニアから多く報告されています。
あるいは、「修正は何度でも無料で対応する」という条項が契約書に入っており、際限なく修正を求められるケース。これらは個人の問題ではなく、フリーランス新法が明確に禁止する行為です。
フリーランス新法が禁止する「返品」と「やり直し」
第5条第3号:返品の禁止
正当な理由がなく、特定受託事業者の給付に係る物を返品すること
「正当な理由」とは、受託者の明らかな契約違反(仕様と全く異なる成果物を納品したなど)です。「気に入らない」「方向性が変わった」「予算がなくなった」といった発注者都合の理由は正当な理由に該当しません。
第5条第7号:不当な給付内容の変更・やり直しの禁止
受託者の責に帰すべき事由がないにもかかわらず、給付内容の変更またはやり直しを余儀なくさせること
これは「無限修正」問題に直接対応する規定です。仕様書通りに納品したにもかかわらず、「なんかイメージと違う」「もう少し雰囲気を変えて」と際限なく修正を求めることは違法となりえます。
危険な契約条項のパターン
【要注意条項の例】
・「甲の判断により、成果物の品質が不満足な場合は返品できる」
・「修正・改訂は追加費用なく対応すること(回数制限なし)」
・「甲が承認するまで乙は修正対応を継続する義務を負う」
・「成果物が使用不能と判断した場合、受領を拒否できる」
これらの条項はすべて、フリーランス新法に抵触するリスクがあります。
「修正」を巡るトラブルを防ぐ契約書の書き方
返品・修正トラブルを防ぐには、契約書に以下の内容を明記することが重要です。
修正回数・範囲の明確化
第○条(修正対応)
修正対応は、初稿納品後〇回まで無償とする。ただし、仕様書に定めた
範囲を超える変更要求(コンセプトの抜本的変更を含む)は、追加費用
が発生するものとする。
検収期間の設定
第○条(検収)
甲は、成果物の受領日から〇営業日以内に検収を完了し、
合否を書面で通知するものとする。期間内に通知がない場合は
合格(検収完了)とみなす。
返品条件の限定
第○条(返品)
甲は、成果物が本契約の仕様に著しく反する場合に限り、
受領日から〇日以内に書面による理由を明示して返品できる。
発注者都合の返品は認めない。
フリーランス側の権利:修正を断れる根拠
仕様書通りの成果物を納品したにもかかわらず修正を求められた場合、フリーランスには以下の根拠に基づいて断る権利があります:
- フリーランス新法第5条第7号:受託者の責めに帰すべき事由がない修正要求は違法
- 民法第632条:請負契約における瑕疵担保責任の範囲は限定的
- 契約書の修正回数規定:契約で定めた範囲を超える修正は追加費用の対象
発注者が守るべきこと
企業の発注担当者の方へ:フリーランスに無限修正を求めることは、法的リスクを負うだけでなく、優秀なフリーランスを失う原因にもなります。
- 仕様書を発注前に明確に定める
- 修正回数・範囲を契約書に明記する
- 検収基準をあらかじめ合意する
- 方向転換が生じた場合は、費用の分担を誠実に協議する
契約書の「返品・修正」条項を確認する
当サービスでは、返品禁止(第5条第3号)・不当なやり直し(第5条第7号)に関するリスク条項を自動検出し、フリーランスを守る修正案を提示します。
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参照:フリーランス新法 第5条第3号(返品の禁止)・第7号(不当な給付内容の変更等の禁止)